大分カイコウ OITAKAIKOU

REPORT

Case

2020.02.11

【大分カイコウCase】 トリニータファンを動かした大分カイコウでの偶然の出会い  <大分フットボールクラブ佐藤善晴氏×ワンダートランスポートテクノロジーズ西木戸秀和氏・江口晋太朗氏>

◯偶然の出会い「邂逅」から生まれた取り組み

2019年8月某日、東京を中心に関東エリアに住む大分トリニータファンを乗せたバスが東京駅を出発した。行き先は松本山雅FCの本拠地長野県松本市のサンプロ アルウィンだ。

大分トリニータファンに東京駅から松本まで貸切バスで移動してもらい、サッカーの試合を観戦してもらうというアウェー観戦バスツアーが実行された。

実行者は、大分トリニータを運営する大分フットボールクラブ(以降トリニータ)、そして貸切バスサービスを行うワンダートランスポートテクノロジーズ社(以降WTT)の2社である。

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この両者がいかにして出会い、アウェー観戦バスツアーの実行にまで至ったのか、そして今後の展開について取材した。

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◯大分カイコウで出会う

当時、トリニータ佐藤善晴氏は、大分市に拠点のあるサブスクリプションプラットフォームを提供する会社『イジゲン株式会社』へ出向していた。イジゲン社メンバーからの何気ない誘いを受け、タイミングよく東京出張の予定があったことから、『大分カイコウ』への参加を決めた。(イジゲン社が大分カイコウを大分県・大分県産業創造機構より委託され企画運営)
一方、WTT西木戸秀和氏、江口晋太朗氏も両者出身の福岡県人ネットワークを経由して、イジゲン社メンバーから「大分県を盛り上げることを手伝って欲しい」と相談され、大分カイコウへの参加を決めている。

そして、大分カイコウ当日、イベント内で行われたグループワークで同じグループになったことから、トリニータ佐藤氏とWTT西木戸氏・江口氏が出会うこととなった。

◯「大分」の課題をテーマにブレストを行う

その回の大分カイコウでは「観光」をテーマにしたブレストがグループワークとして行われた。
トリニータとしては、関東圏に居住するトリニータファンに向けてパブリックビューイングなどのファンマーケティングを行っていたが、さらにファン満足度を高める施策を探していた。
WTTは東京拠点の会社であるが、日本中にサービスネットワークを保有しており、好きな時に好きな場所へリーズナブルに貸切バスを手配できるサービス『basket(バスケット)』を提供していた。
両社の会話はすぐに、関東県のトリニータファンを貸し切りバスでアウェー観戦に連れていくというツアー企画へと絞られていった。

◯大分カイコウ以降

大分カイコウでの出会いを終え、すぐに打ち合わせの場が設けられたという。貸切バスツアーを自由自在に、かつリーズナブルに提供することができるWTTと、パブリックビューイング以上にファン満足度を向上させる施策を探していたトリニータという、出会って早々に相思相愛状態になってしまった両社の意思決定は早かった。2019年5月に大分カイコウが実施され、5月31日にはアウェー観戦ツアーの内容がほとんど固まってしまっていたという。
その後、トリニータファンへの告知・募集をかけ、2019年8月の松本山雅FC戦(長野県松本市)へのアウェー観戦バスツアーとして実行された。

※ツアー詳細はこちら

◯両者の熱量・想いの変遷

トリニータ佐藤氏も、WTT西木戸氏・江口氏も、取材時に本音の部分を語っていただいたが、両者ともに

「大分カイコウってなんだろう?よくわからないけど面白そうな人がいそうだから行ってみようか。」

という程度の考えで参加を決めていた。
しかし、いざイベントでパズルのピースがぴったりとハマるような相手に出会ってしまえば、一気にスイッチが入り、話しが進行していった。

偶然に出会い、会話をし、繋がり、別の誰かをつなぎ、、、ということが自然と行われる場を、「大分」という共通言語の上で構築してきたのが大分カイコウである。

そして、大分カイコウでは、繋がり合うだけにとどまらず、今回のケースのように実際の協業活動にまで発展するケースがさらに生まれていくような場を作っていく。

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◯トリニータ×WTTで得られたもの

WTT西木戸氏・江口氏としては事業への売上貢献以上に、これからのファンマーケティング、ファンコミュニティにつながるツアー形態として、今回の取り組みが非常に有意義であったと言う。
今回はトリニータ企画の貸切バスツアーであるが、WTTの基本思想としては、ファンが自発的に貸切バスツアーを企画し、ファン同士でコミュニティがさらなるコミュニティを生んでいく、という”自然なコミュニティデザイン”が生まれていくことを期待している。
バスというモビリティにおいて、同じ時間、同じ空間を共有する仲間と移動するという体験が、ただ効率的に移動するのではない、新たな体験価値を生み出すものだと、WTT西木戸氏・江口氏は話す。

自然で、自発的なコミュニティデザインを巻き起こしていくために、今回の取り組みでの経験が今後の自信につながっていると言う。

トリニータとしては、一般的なパブリックビューイングではファンとの交流が2時間程度で終了してしまうが、今回の取り組みでは20時間近く行動を共にしており、ツアーに参加されたファンとトリニータ運営との間に密な関係性が構築された。そして、アウェー戦観戦だけでなく、試合終了後の時間を松本市内での飲食などの自由時間とツアー設計していたため、観光的な要素を併せ持つツアーとなり、総合してファン満足度の向上につながった。

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◯今後も大分カイコウ起点のつながりは続いていく

2019年に取り組まれたアウェー観戦バスツアー企画を元に、2020年もトリニータとWTTとで貸切バスツアー企画を計画していくとのこと。
前回がナイト戦での観戦ツアーであったので、デイ戦の観戦ツアーを組んだり、東京発だけでなく、大阪発など「Local to Local」なバスツアーも企画中のようだ。

また、WTT単体としては、西木戸氏・江口氏の出身福岡県の隣県ということもあり、大分内での様々なバスツアーを企画していきたいと熱く語られていた。

大分カイコウでも、ここを起点に知り合ったり、大分と関係性を構築し始めた人達が、自然に、自発的にコミュニティを作っていけるような場を提供していきたい。

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