大分カイコウ OITAKAIKOU

REPORT

Case

2021.01.07

【大分カイコウCase】 ”楽しい”をカタチにする二人の邂逅が生んだコラボレーション プロディジ社・山嵜五郎氏 × 永井製竹社・茶重之氏

大分カイコウをきっかけに、大分に新しい名産が生まれた。その名も「竹飯GO!(たけはんごう)」という。

別府で伝統工芸を中心として長年培われてきた竹原料の技術を持つ永井製竹社・茶重之氏と、
IT/テクノロジーのバックボーンを持つ会社を経営するプロディジ社・山嵜五郎氏とが
大分カイコウで出会ったことにより、この企画は始まった。

茶氏が生産する竹と、山嵜氏が販売支援をしていた由布市で生産されている「ゆふ清流米」とを組み合わせ、
竹を使った飯ごうのセットとして販売されることとなった。

そもそも竹飯GO!の着想は、別府を拠点に活動する竹工芸家こじまちから氏のふとした言葉にあったと言う。
それは、「BBQで竹を使ったワークショップがあった」の一言だ。
その言葉から着想を得た山嵜氏は、竹を使った飯ごうを思いつき、
美味しいお米とセットで販売したら新しい大分の特産品になるのではと考えるに至る。

しかし、着想から実際の販売開始までには多く苦労があったと言う。
水分を多く含む竹をそのまま使用しているために生じてしまう”カビ”の問題、
真空パックで密閉するも竹の切り口と擦れることでできてしまう破れ、などなど、
数多くの問題を一つひとつ解決しながら、時間をかけようやく満足のいく製品が生まれた。

ここで話しを遡り、茶氏の経歴を紐解いていく。
兵庫県出身の茶氏は、ファンドマネージャー・証券アナリストとして勤務された後、
心機一転”大工”の道を選択された経歴を持つ。

東京での大工時代に、竹を使ったワークショップに長年通い、素材としての竹の魅力にひかれていったという。
そしてそこで、生産者の減少から竹の素材としての仕入れが年々困難になっているという話しを聞き、
解決のためには自らが身を投じるしかないと決心する。

その勢いのまま別府に辿り着き、”湯釜”という竹を茹でる工程を担当する職人として、永井製竹で就業することになる。

その後、当時の代表者が引退される時期となり、茶氏が永井製竹社の代表として就任し、
以降別府の竹工芸を支える竹素材の生産を行っている。

一方、山嵜氏は株式会社プロディジを2006年頃に東京に設立し、ビジネスシステムやアプリの開発、
さらにはIOT、VRの開発などの幅広い依頼を引き受けるIT/テクノロジー事業を長年経営されてきたという背景を持つ。

東京で仕事をされる中で、これまで培ってきたIT/テクノロジーを使って、
ふるさと大分のためになることがしたいと考えるようになり、
その何かのきっかけがつかめればと大分カイコウへご参加いただいた。

ほっといていては廃れてしまう別府の竹製造の技術と、ふるさと大分のために何かをしたいという想いが
近づくことに時間はかからず、そこからお二人の協業が生まれていった。

現在では竹飯GO!のプロモーションのためのPVも撮影、制作するなど、
さすがIT/テクノロジーをバックボーン持つ山嵜氏ならではのPR施策を実行している。

▼【 竹飯GO! 】MV | Take Fun Go! feat. GORO & YOSHIO / ケンチンミン, 枝次竜明

そして、竹を使った次のアイデアも既にお二人の中にはできあがっており、
竹製品の品質の安定、販売個数の増加を見て、次々に新商品を出していく構想とのことだ。

竹とIT、竹と米というように、一見すぐには繋がりを連想することができないような組み合わせであっても、
大分カイコウというコミュニティの中で出会うことで、化学反応的に瞬時に新たなコラボレーションが生まれる好事例である。

ぜひ、大分の、別府のためにも、竹飯GO!をお試しいただきたい。

▼竹飯GO!販売サイト
https://eatnippon.stores.jp/items/5ea70ccc51576221e45ccffa

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