大分カイコウ OITAKAIKOU

REPORT

Camp

2021.08.23

【大分カイコウReport】Camp#02「ECを軌道に乗せる、はじめの一歩 〜実践編〜」

8月18日(水)に開催した大分カイコウCamp#02は「〜実践編〜 ECを軌道に乗せる、はじめの一歩」をテーマに、
Salon#02にもご登壇いただいた、株式会社九州博報堂よりマーケティングプランニングディレクターの宮田 昌紀(みやた まさのり)氏、
クリエイティブ・プロデューサーの中野 友彦(なかの ともひこ)氏をお招きし、Zoomを使用したオンライン形式でのイベントを行いました。

【大分カイコウとは?】
大分にゆかりのあるビジネスパーソン同士が、既存ビジネスの発展や新しいビジネスの創発を目指して一堂に会する。
ジャンルの垣根なく、人・ものごと・ビジネス・思想など、あなたと誰かの邂逅(思いがけない出会い)が生まれるかも知れない…
そんな場を醸成していきます。

また、”これから大分に関わるきっかけが欲しい”方が、地元課題解決のための活動や事業に参画するための足掛かりとなる
最初のステージとしてご参加いただくこともできます。

「大分にゆかりがある」という共通言語によるスピーディーな信頼構築と、新進の事業者/起業家も集まるクローズドサロン特有の
質の高い情報交換により、単なる出会いに留まらない次のアクションを喚起するような邂逅を生み出していきます。

【Camp#01 総括】
前回のSalon#02の内容の振り返りとともに、前回の宿題の回答をもとに具体的な考え方や方向性等についてお話いただきました。
<前回課題>
 
 
 

前回のSalon#02にご参加いただいた方を代表して、
温泉染体験キットを提供しているY様と柚子胡椒を提供しているK様の課題シートをもとに解説を行なっていただきました。

宮田様からは各商品の販売手法やECで販売を行う際の考え方について、
中野様からはどのような訴求で商品をPRしていくのかという観点からお話しをしていただきました。

<温泉染体験キットを提供しているY様の解説>
Y様の温泉染体験キットは、EC販売を開始したことでリアルやオンラインでのワークショップに展開しているという背景がありました。
温泉染等の染色キットを利用するユーザーの心理として、「失敗したくない」「正しいやり方を知りたい」などの思いがあるため、
”体験”をキーとして、ECを組み合わせた複数チャネルでもマネタイズが可能になるのではないかという見解となりました。

具体的には、温泉染に興味がある方にまずは温泉染をワークショップで体験をしてもらい、
良いと感じてもらえたユーザーさんに対して自分自身でも温泉染ができるキットをECで販売するという手法です。

ただ、この手法については、すでに温泉染に興味関心を持っている方に限られてしまうため、非関心層の間口の拡大も重要になってきます。

サイズが合わない、汚れてしまったなどの理由で着なくなってしまったTシャツのリメイクでの温泉染活用など、
浸かるだけの温泉ではなく、役割を終えたかに思われるものに新たな価値を与える温泉という観点からの訴求も良いのではないか
という意見をいただきました。

「別府の学校は温泉で染めたカーテンを使用している」「別府の小学生は体操服が汚れたら温泉で染めて最後まで使い切る」
などの既成事実があるとより好ましいのではないかと意見もいただきました。

<柚子胡椒を提供しているK様の解説>
希少な柚子胡椒であることから通常の柚子胡椒よりは少し高価な価格設定になっていることが、
新規ユーザーにとってはハードルになっている可能性があるため、従来の1STEP販売モデル(商品を販売→再購入・定期購入)だけでなく、
2STEP販売モデル(お試し→商品を販売→再購入・定期購入)を行うことで、初回購入のハードルを下げる手法をご提案いただきました。

また、定期分については都度注文ではなく◯ヶ月分を一括注文で頒布会形式にすることで既存顧客の確保を行うことができるが、
一括注文は購入ハードルが上がるため、売価設定等のユーザーへの考慮が必要になりそうです。

柚子胡椒は調味料の1つとして使用されることが多いため、調味料にそこまでのお金をかけない方が多いかと思います。
高価な柚子胡椒を調味料としてではなく、料理の主役として用いることができれば、
柚子胡椒の新たな価値や使い方の創造に繋がるのではないかという意見をいただきました。

新しい商品や自身が初めて触れ合う商品・サービスは、購入する前の検討の段階を重要視しているユーザーが多いのではないでしょうか?
高価なものであればあるほど、検討期間も長くなるケースが多いため、正式購入のためにお試しなどの”体験”を通して、
本当に良いもの・自分自身に合っているものだということを知ってもらうことが重要になってきます。

また、事業拡大のためには新規顧客の獲得はもちろん重要ですが、リピート顧客をはじめとする既存顧客の維持も合わせて重要になってきます。

目に見える商品単体だけではなく、商品誕生までのストーリーやキーワードから販売のアイデアを生み出していくことが
できるのではないでしょうか?

 

【アンケート結果】
大分カイコウCamp#02の参加者アンケート結果を一部ご紹介いたします。

■大分カイコウCamp#02はどのくらい有意義だと感じましたか?

■今回、大分カイコウに参加した目的・理由・期待などをお聞かせください。
 ・ECを管理しているので、なにか面白い話が聞けるのでは?と思い、参加しました!
 ・今回はリアルから急遽変更でオンラインに変わった事で参加できました。飛び込みにもかかわらず参加をさせて頂き
  ありがとうございました。
 ・大分出身でご活躍されている若い方のお話しをお聞きしたかった。
 ・大分での事業構築に合わせての、人脈とか、ネットワークを広げたい。

■大分カイコウSalon#01にご参加いただいた上での、ご意見・ご感想・ご要望などがございましたら、ご自由にご記載ください。
 ・異なるサンプル(今回は温泉染めと柚子胡椒)での開催も拝見したいと感じました。
 ・一連の流れで、ケースワークができて、自分の事業を客観的にみてもらえるのは勇気が入りますが、とてもいい流れだと思います。
 ・いろいろな人と話せる機会はとても貴重で自分の新しい視点が見つかりました。人と会う機会が少ない中で、
  オンラインでも交流できるのは貴重です。
 ・とても参考になりました。自分の課題が宿題を考える中でしっかりと見つめることができていい機会になりました。
 ・ECについての理解度の一つの物差しになりました。日本全国に届ける視点が見えなかったので、
  まだEC活用のステージではないように感じました。

まとめ
すでにEC事業に取り組まれている方から今後EC事業に取り組もうとしている方まで幅広い層の方々にご参加いただきました。
宮田様・中野様の解説を自身の事業と照らし合わせながら考えていた方が多くいらっしゃったように感じます。
また、オンラインだからこそ参加ができたという声も多く、コロナ禍だからこその良い情報収集の場になったのではないかと思います。
さらに、大分を共通点とした事業者マッチングを目指す声や大分での人脈やネットワークの構築のために参加される方も
増えてきておりますので、支援制度の活用を含め、より良いフォローアップを行って参ります。

【Salon#03について】
次回は9/17(金)にSalon#03を開催します。
Salon#03のテーマは「コロナ禍を前進するための人事・採用とは」になります。
人事コンサルタントの奥本 演(おくもと ひろし)氏を招聘し、新型コロナウイルスの影響を受け、
良くも悪くも従来のやり方から大きな変化、進化をしていかなければならない局面に立たされている方も少なくないかと思います。
コロナ禍における様々な人事・採用における課題に対し、この課題を解決し、withコロナ、afterコロナを良い方向へ向けて
前進していくための最新の知見をお話いただく予定です。
詳細についてはこちら