大分カイコウ OITAKAIKOU

REPORT

Salon

2022.09.12

【大分カイコウReport】Salon#03「事業のタネの見つけ方・育て方」

9月5日(月)に開催した大分カイコウSalon#03は「事業のタネの見つけ方・育て方」をテーマに、
株式会社ティーケーピー 代表取締役社長 河野 貴輝(かわの たかてる)氏をお招きし、
新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染対策を入念に行った上でSENQ霞ヶ関(東京)にてリアルイベントを行いました。

【大分カイコウとは?】
大分にゆかりのあるビジネスパーソン同士が、既存ビジネスの発展や新しいビジネスの創発を目指して一堂に会する。
ジャンルの垣根なく、人・ものごと・ビジネス・思想など、あなたと誰かの邂逅(思いがけない出会い)が生まれるかも知れない…
そんな場を醸成していきます。

また、”これから大分に関わるきっかけが欲しい”方が、地元課題解決のための活動や事業に参画するための足掛かりとなる最初のステージとしてご参加いただくこともできます。

「大分にゆかりがある」という共通言語によるスピーディーな信頼構築と、新進の事業者/起業家も集まるクローズドサロン特有の質の高い情報交換により、
単なる出会いに留まらない次のアクションを喚起するような邂逅を生み出していきます。

【Salon#03 総括】
Salon#03は今年度2度目の東京都での開催となりました。
大分市出身の河野氏の生い立ちからTKPの起業ストーリー、ドライブする事業の育て方についてお話いただきました。

2017年に東証マザーズに上場をした貸会議室事業を展開するTKPの代表を務める河野氏は、
「豊の国かぼす特命大使」への就任や、TKP社が大分トリニータを運営する株式会社大分フットボールクラブの筆頭株主であるなど、
大分の魅力発信や活性化のためにご尽力されています。

今では多くの方がご存知の会社の代表取締役社長である河野氏ですが、元々は祖父の影響が大きかったと話しています。
別府市内でジーンズ店やスポーツ用品店、海の家などいくつもの事業を持っていた祖父の影響を受け、
「どうすればお客さんが来るのか」「何をすれば喜んでもらえるのか」など、幼少期からビジネスの面白さに触れ、自然と学んでいきました。

学生時代は、アマチュア無線で国内外の方と交信をしたり、切手集めで商売の才能を発揮していました。
大学時代に財務会計のゼミを専攻し、資金作りのためにアルバイトで貯めた貯金で株式投資を始めました。
大学卒業後は株好きが高じ、伊藤忠商事株式会社に入社。その後、社内ベンチャーで起業を経験し、
脱サラ後、イーバンク銀行株式会社(現・楽天銀行)の設立に参画、そして、2005年8月に株式会社ティーケーピーを設立しました。

TKP創業のきっかけとなったのは東京の一等地にあった取り壊しが決まった空きビルの有効活用でした。
3階建てのビルの1階にあるレストランが立ち退き次第取り壊されることが決まっていましたが、
「使われていないのは勿体無い!この空間を活用してビジネスを生み出せないか?」と考え、
1時間100円で借りられる会議室 × お弁当・飲料、マイク、プロジェクター等の貸会議室事業を展開しました。
「もったいない」から始まった貸会議室ビジネスが雪だるま式に大きくなり、
貸会議室やレンタルオフィスを提供するフレキシブルオフィス事業を主軸とした事業展開に発展しています。

TKPのビジネスモデルの特徴として、「持たざる経営」があります。
不動産を保有せずに契約の形で確保し、小分けしながら会議室やレンタルオフィスなどの周辺サービスと合わせ、
付加価値の高い空間サービスを提供しています。
契約に手間を掛けないことで、フレキシブルな期間・用途で利用可能な体制を整えています。
また、フレキシブルに対応できるメリットを活かし、ただ会議室を貸すのではなく、
貸会議室をハードウェアに懇親会や宿泊、イベントなどの周辺サービスへの展開、遊休不動産の再生、社会問題に応じたスペースの転換を行なっています。
 例)・取り壊しが決まったビルを会議室へ
   ・病院をビジネスホテルへ
   ・会議室をワクチン接種会場へ etc

新型コロナウイルス感染拡大により、会議室利用のキャンセルが多発し、大幅な売上減となりましたが、十分な運転資金の確保・固定費の圧縮を行うと共に、
事業の選択と集中をしっかり行うことで危機脱出に踏み切りました。
緊急事態宣言下においてコア事業であるフレキシブルオフィス事業に注力し、周辺事業を準コア事業とノンコア事業に差別化し、優先度を明確にした事業展開を行いました。

1 スピード重視 チャンスはGet! 挑戦・撤退の決断
2 Yes We Can! 顧客満足度の最大化・感動を与える
3 常に創造!改善!革命!

TKPでは自社が掲げる3つの行動指針に基づき、さまざまな可能性をできる限りスピーディーに検討していくことで、危機への対応や事業展開のタネの発見に繋がっています。
新型コロナウイルスのような予測不能な事態の際にスピーディに的確な判断をするためには、自社として根幹となる考え方や方針が必要になります。

多岐に渡る事業展開の模索はもちろんですが、一歩立ち戻り、自社のコアとなる事業は何か、方針や目的は何かを明確にすることや、
事業のタネを見つけるために様々なケースを想定したシミュレーションやアイデア出しをしてみてはいかがでしょうか?

 

【アンケート結果】
大分カイコウSalon#03の参加者アンケート結果を一部ご紹介いたします。

■総合的な満足度・各セッションの満足度

 

■今回、大分カイコウに参加した目的・理由・期待などをお聞かせください。
知人に紹介されて今後大分の人脈を作りたかったから
・人脈を広げるため
・上場企業の社長の話を聞きたいと思ったから
・大手企業の設立から事業展開までの流れが聞けそうと思ったので

■大分カイコウSalon#03にご参加いただいた上での、ご意見・ご感想・ご要望などがございましたら、ご自由にご記載ください。
大分のイノベーターをどんどん東京のイベントに呼んでもらいたい
・有益なお話が聞けてよかったです
・どこまで自分の事業へ落とし込むことができるかがわからないが、参考にして、頑張っていきたい

まとめ
今年度2回目の東京での開催となりました。
大分と東京のつながりを求めている方やTKP河野社長の講演を楽しみにご参加いただいた方が多い結果となりました。
河野社長講演後に行なった大分事業者とのパネルディスカッションでも、河野社長より多くのアドバイスを大分事業者及び参加者の皆様にいただくことができました。

また、今年度の県外開催3回を無事にオフライン開催で終えることができました。
10月からは大分開催になりますので、大分在住の皆様をはじめ、多くの方にご参加いただけますと幸いです。

【Camp#01について】
次回は10月3日(月)にIn Bloom Beppu(大分県別府市)にて、Camp#01を開催いたします。
「新しく多様な働き方を味方につける、これからの組織づくり 〜実践編〜」をテーマに、Salon#01にもご登壇いただいた大林氏をお招きし、
大分をはじめとする地方へどのように複業を導入していくのか、導入に対する考え方などをお話しいただく予定です。

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