REPORT
2019.09.09
大分カイコウsalon#1キックオフに向けて
大分県庁で創業・スタートアップを担当していおります麻生と申します。
今回、大分県庁と大分県産業創造機構、イジゲン(株)、一般社団法人 別府市産業連携・協働プラットホーム B-biz LINK、株式会社ASOで大分カイコウという取り組みを開始します。
カイコウ=邂逅=思いがけない出会いや、偶然のめぐり会いを意味します。
大分カイコウ」は大分との縁(ゆかり)があるビジネスパーソンのコミュニテイを立ち上げ、思いがけない出会いを創出する、という取り組みです。
この取り組みは、大分のビジネスパーソンと会話する中で、こういうのがあったらおもしろいのではというものを形にしていったもので、とある懇親会での雑談がベース。形になるまで約1年程度を要しました。
実施するまでに大分の起業家や東京の先輩起業家、投資家、色々な方へのヒアリングを通じて、「いやいや、東京のビジネスはシビアだから、大分ゆかりなんて意味ない」とか、「たしかにこれは県庁しかできないことなので、おもしろいのかも」など本当に色々なご意見をいただきました。
私自身、2015年から2年間、経済産業省に出向させていただいておりまして、日本ベンチャー大賞や大企業のイノベーター育成事業「始動ネクストイノベーター」などを担当し、いかに東京のスタートアップや大企業の新規事業の担当者の方々が前向きに課題に立ち向かい、苦悩し、形にしているか見聞きしてきました。
その後、大分に戻りスタートアップ・創業の担当ととなりましたが、大分は九州2位の上場企業数で、ビジネスは活発。大分の起業家も、東京の方々と同じように皆さんすごく熱い思いをお持ちです。
この数年で、大分では、若手スタートアップがたくさん出てきてますし、成長に必要なリソースも取りに行っている方はしっかり取れています。(VC投資も件数・額ベースでも増加傾向だったりします)
大分と東京の違いは何か。色々と意見があるかと思いますが、個人的には起業家を囲う支援者の数が一つの違いかと思っています。
大分の起業家のみなさんには、是非、この大分カイコウを通じて、関東圏のビジネスパーソンとつながり、アドバイスをもらったり、もし可能であれば一緒にプロジェクトをするといったことまでつながるといいなと思っています。
大分カイコウでは、具体的には以下の3つの取り組みを展開します。
①大分ゆかりのビジネスパーソンのコミュニティづくり@東京
→大分ゆかりのビジネスパーソンと大分の起業家や新しいことにチャレンジしている方々が偶然のめぐり会う場を提供。
②大分の起業家への東京のコワーキングスペースの無償提供
→大分の起業家が東京でビジネス展開する拠点を提供。
③大分ゆかりのビジネスパーソンとの協業のきっかけづくり@大分
→大分ゆかりのビジネスパーソンが、大分の起業家へのアドバイスや、地方ならではの手触り感のある仕事を共創するため、大分でミートアップイベントを開催。
以上のように事業を展開しますが、とにかく、大分⇔東京の人材の環流をよりうねらせ、新しいプロジェクトが創出されるをどんどん促していきたい。
そういった観点からは、「大分カイコウ」を通じて大分ゆかりのビジネスパーソンと大分のチャレンジャーの協創によるプロジェクトは何が何でもカタチにしていきたいと思っています。
運営事務局は私以外にもIT経営者、飲食業の専門家、デジタルマーケ、元広告代理店勤務のプランナー、起業支援者など多様なメンバーがおり、このメンバーで足りないところは、大分の様々なネットワークを駆使して支援できればと思っています。
一方で、県庁という立場からすると、やはり、地域は課題山積みだと思いますので、そういったところに東京のビジネスパーソンのご知見やご意見をいただけると有り難いです。
県庁では、ドローンやアバターといった先端技術への挑戦や観光産業の育成など手広く様々なことをさせていただいておりますので、こういった取り組みへのジョインも期待したいです。
自分の担当領域以外の人と偶然出会うことで予期せぬ化学反応が起き、今のビジネスを大きく飛躍させるきっかけになるかもしれない。
中央(東京)と地方(大分)の組み合わせには、まだまだいろいろな可能性があると思っています。
是非この「大分カイコウ」をきっかけにたくさんの出会いとプロジェクトが生まれることを期待しています。